館内配送
館内配送は施設内の「モノの流れ」を最適化し、
スムーズなビル運営を実現します
現代の施設運営において、館内の荷物管理は単なる業務効率化を超えた意味を持ちます。施設内の「モノの流れ」をスムーズに整えることは、快適な環境づくりやテナント・来館者の利便性を高め、ひいては施設自体の価値向上につながります。また、効率的な館内配送による無駄の削減は、施設運営の質を高めるだけでなく、都市の持続可能性を促進し、街全体の発展にも貢献します。当社は、館内配送の最適化を通じて、より円滑な施設運営を支援します。

「館内物流」と「館内配送」
当社では施設内の物流をより広い視点で捉え、建物の設計段階から最適化を考慮する「 館内物流」というサービス名称を採用しています。館内物流は、モノの流れ全体を整理し、施設の運営効率を高め、周辺環境への影響も踏まえた包括的な取り組みです。その中で「館内配送」は、クライアントやテナントへ確実にモノを届けるうえで欠かせない重要な要素であり、館内物流全体の最適化にも大きく関わります。このページでは、「館内配送」に焦点を当て具体的な取り組みや導入事例をご紹介いたします。
館内配送における当社の取り組み
入退場管理の効率化
館内配送を円滑にするためには、搬入口での管理が重要になります。スムーズな入退場を実現するため、受け入れエリアで適切な仕組みを導入し、荷物の流れを最適化します。ここでは主に以下3つの取り組みと、その効果を挙げます。

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入退場者の申請受付を一元管理
着車時間を事前に登録することで、管理者が予定を事前確認できると共に同時刻の入退場数を制限でき、突発的な混雑を回避できます。
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専用の貨物追跡システム
配送状況をリアルタイムで把握でき、到着遅延や到着順の入れ替わりにも迅速に対応が可能になります。
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納品車両の滞在時間制限を設ける
ドライバーの時間意識が高まり、作業速度が向上します。加えて、最小限の駐車スペースでも回転率を向上させて、効率的に運用することができるようになります。
【効果】
納品車両の待機時間が約30%短縮!
駐車場の回転率が向上し、1日の
処理可能台数が15%増加。
場内混雑が解消され、納品作業の
効率化とクレーム削減を実現!
館内配送を最適化する体制構築
大型施設において、荷物の滞留や館内の混雑を防止し、効率的な館内配送を行うため、荷物の特性、施設規模、建物内の垂直動線などを考慮したさまざまな工夫を取り入れています。具体的には以下の取り組みを行っています。

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荷物追跡管理システムを独自に構築
ハンディターミナルで荷物伝票を読み込み、システム上で受付から持ち出しや配達完了までの履歴を管理できる仕組みを活用しています。
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冷凍・冷蔵庫を設置
荷物の管理を円滑にするため、冷凍・冷蔵設備が必要なものも一元管理します。冷凍・冷蔵庫を設置し、温度管理が求められる荷物にも適切に対応できる体制を構築しています。
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荷物をまとめて配送
エレベーターは混雑時の利用を避け、荷物はできるだけまとめて配送することでエレベーターの利用頻度を低減して、他の利用者への影響を最小限にしています。
【効果】
テナントからの荷物問合せにも
即時返答が可能に!
温度管理が必要な荷物の
品質維持と管理効率化を実現。
エレベーター混雑ピークの
緩和に貢献!
館内配送を支える安全・効率化の工夫
館内配送の円滑な運用には、効率だけでなく、安全性の確保も欠かせません。搬入・搬出時の管理を徹底し、不審者の侵入を防ぐことは、施設全体のセキュリティ向上にもつながります。また、よりスムーズな館内配送を実現するためには、施設完成後の運用改善だけでなく、設計段階から物流動線を考慮することが重要です。当社では、これらの視点を踏まえたさまざまな工夫を取り入れ、安全で効率的な館内配送を支援しています。

館内配送によるセキュリティ向上
館内配送で「モノの流れ」を一元化することは、セキュリティの向上にも大きく役立ちます。
駐車・入館をICカードなどで管理
例えば、事前登録されている到着した配送業者にはICタグ付の登録業者証を渡して、施設の店内への入館にはそのカードがないと利用できない仕組みを導入しています。これにより利用履歴がすべて記録されるため、不審者の侵入を防ぎ、施設内を万全に管理できるようになります。

左のようなICカード読み取り機で入館・退館時間を認識します。この情報はシステムにて管理され、入館から30分を経過するとアラートが発生するようになっています。
設計段階からの「館内配送」最適化
可能な場合は、オフィスビルや大型複合施設の設計段階から、館内の物流動線の検証や改善提案を行っています。竣工後に想定される物流上の問題を未然に解消することで、円滑な「館内配送」を実現します。物流業者の視点を活かし、実際の運用に即した最適な環境作りをサポートします。
- 物流データのシミュレーション結果を元に、テナント数に応じた適正な着車台数を逆算。予定していたバース数を減らして代わりに荷捌きスペースを必要なだけ確保。実運用に即した設備への変更を提案。
- 数量の多い宅配荷物と、車両台数の多い直納荷物の搬入を2か所のセンターで分けて裁けるようにし、実運営に即した最適化を実現。
- 台車が相互通行可能な通路設計や、曲がり角のミラー設置を提案。
- 積み下ろしの安全性を考慮し、中途半端な高さの段や傾斜を指摘。着車スペースの形状を改善を提案。
【提案例】
「多角的なアプローチで「館内配送」を最適化
館内配送の最適化には、搬入・搬出のスムーズな管理、館内での効率的な荷物の流れ、そして施設全体の安全性向上が不可欠です。当社では、入退場管理の徹底や配送体制の工夫に加え、セキュリティ対策や設計段階からの最適化など、多角的なアプローチで館内配送の質を高める取り組みを行っています。これらの工夫を通じて、施設の運営負担を軽減し、テナントや利用者にとってより快適で安全な環境を実現します。今後も、施設ごとの特性に合わせた柔軟なソリューションを提供し、館内配送のさらなる進化を支援してまいります。
