第4回 「砂糖を運ぶトラック」
轟音とともに熱風でタンクを乾燥させる
ものすごく太いホースのようなものを積んだトラックが走っていました。あのトラックも何か変わったものを運んでいるのでしょうか?
バルク車じゃないかな? 右の写真のようなトラックでしょう? SBSロジコムのある支店には、このタイプのトラックが3台あって、現在は砂糖を運ぶ仕事で活躍している。お菓子やジュースを作っている工場に、原料としての砂糖を毎日運んでいるんだ。タンクの中には、砂糖の小さい粒がたくさん入っているんだよ。
トラックからどうやって砂糖を取りだすの?
工場の砂糖を溜めておくタンクに、バルク車のホースをつなぎ、トラックのモーターで風を送りながら、一気に砂糖の粒を流し込んでいくんだよ。この機械は「ブローワーモーター」って呼んでいるんだけど、強力な風を送り込むドライヤーだと思ってもらえばいい。ウチダ君も朝、髪の寝ぐせを直す時なんかにドライヤーを使うと思うけど、その巨大版をイメージしてくれると、理解しやすいかな。「ブローワーモーター」はスイッチを入れると、ものすごい音が鳴り響く。それだけ風の力が強い。
砂糖を運び終わった後は?
もちろんタンクを洗浄する。湿気の多い梅雨の季節なんて、タンクの壁面に砂糖がこびりついたりするから、きちんと洗浄しないといけない。洗浄した後、今度は水滴などが残っていたりするといけないから、ブローワーを使ってタンク内を乾燥させる作業を行う。運転手さんたちは毎日、この繰り返し。
たいへんですね。
しかし、ビールを運ぶトラックもそうだったけど、砂糖も人の口の中に入る食品だから衛生管理は徹底しないといけない。異物が混入していて、それを口にした人が病気になったりしたら、それこそ一大事。モノを目的地まで時間通りに運ぶことは、トラック輸送サービスでは当然のことで、それ以上に大切なのは、常に清潔な状態を保っておくための毎日のメンテナンス作業の徹底。こうした裏方の仕事を疎かにしないことこそがお客さんの信頼につながるんだ。
バルク車一台分の砂糖でケーキをどのくらい作ることができるのでしょうか?
食べきれないくらいだと思うよ(笑)
古川教授
佐賀県出身 S51年入社
SBSロジコムが所有する約1千台のトラックを知り尽くしているトラック博士。
【特技】エンジン音でトラックのおおよその故障箇所がわかる
古川教授は自ら整備士資格も持つトラックの専門家。
トラックって基本はオーダーメード。教授は運ぶ荷物はもちろん、道路状況や出入りする施設の天井高・カーブ径などさまざまな輸送条件をパッと見て、ピッタリマッチするトラックをメーカーに発注できるんです。今まで使ったトラックの仕様が全部頭に入っているスゴイ人。
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