第3回 「生ビールを運ぶトラック」
出来たての生ビールを酒飲店に直送
先日、近所に居酒屋さんに止まっているSBSロジコムさんの変わったトラックを見かけました。荷台部分が円筒状でした。あのトラックは何を運んでいるのでしょうか?
それは恐らくタンク車。運んでいるのは、大人たちが飲むビールだよ。工場で作られた出来たてのおいしいビールをトラックに積んで居酒屋さんの店舗まで直接運んでいるんだ。そんなにたくさんの台数が走っているわけではないので、ウチダ君は貴重なトラックを目撃したことになるね。
ビールといえば、ジュースと同じように缶やビンに入っていたり、あと樽に入っているのを見たことがあります。でも、タンク車には、タンク部分にビールがそのまま入っているのでしょうか?
その通り。工場の生産ラインからホースを使ってタンクの中にビールを入れて輸送し、居酒屋さんに到着すると、トラックからホースを使って居酒屋さんのタンクにビールを充填するんだ。ビール用タンク車の最大積載量は2000リットル。ビールの大瓶で換算すると・・・うーん、とにかく一度にたくさんの量を運べるわけだ。
大人ってたくさんビールを飲むんですね。
タンク車がビールを届けているのは、ビアホールや一度に何百人も入るような大きなお店。大勢の人が集まるようなお店だと、ビールはあっという間に消費されるからね。あと、夏場には観光船なんかにもタンク車でビールを届けているよ。
配達する頻度はお店の規模にもよるけど、ビールがおいしくて飛ぶように売れる夏だと、毎日だったり、1日2回だったり、とにかくタンク車も大忙しなんだ。
ビールには泡がありますが、輸送中の振動でタンク内が揺れて、泡だらけになったりしないのですか?
せっかくの新鮮でおいしいビールが劣化しないよう、タンク車のドライバーさんたちは細心の注意を払って運転しているんだ。また、運んだ後の空タンクやホースの洗浄も念入りに行っている。まず、お店のタンクにビールを移し終えると、すぐに常に持ち運んでいる水で簡易洗浄をする。さらに工場や物流センターに戻ってから本格的な洗浄を行う。毎日この繰り返しでおいしい状態のままビールを届けているんだ。
ホースからビールがこぼれたりしないのですか?
工場の生産ラインからタンク車にビールを充填する時、そしてタンク車から居酒屋さんのタンクに移し替える時には、注意して作業を行わないと、ビールが噴き出してたいへんなことになる。ドライバーさんは2人1組になってホースがきちんとバルブにつながっているか、ビールがきちんと流れているかを確認しながら充填作業を行っている。結構、時間の掛かる作業なんだ。
そういう苦労があって、はじめておいしいビールが飲めるようになっているわけですね。僕もSBSロジコムさんが運んだビールを飲んでみたいなー。
残念だけど、お酒は20歳になってから(笑)。
古川教授
佐賀県出身 S51年入社
SBSロジコムが所有する約1千台のトラックを知り尽くしているトラック博士。
【特技】エンジン音でトラックのおおよその故障箇所がわかる
古川教授は自ら整備士資格も持つトラックの専門家。
トラックって基本はオーダーメード。教授は運ぶ荷物はもちろん、道路状況や出入りする施設の天井高・カーブ径などさまざまな輸送条件をパッと見て、ピッタリマッチするトラックをメーカーに発注できるんです。今まで使ったトラックの仕様が全部頭に入っているスゴイ人。
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